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ローゼンメイデンとローゼンクロイツ・その3、またはアリスゲームの正体に関する1つの仮説

(真紅命さん、リクエストありがとうございました~♪)

 前回、ローゼンメイデンシリーズのドールズが、錬金術師と人形師との共同作業による作品であるとの仮説を展開させて頂いたのですが、この先はさらに暴走してます。そもそもが、ローゼンメイデンという作品も、魔術から科学への橋渡しをした錬金術も、一種のファンタジーであり、それを現実の史実に照らし合わせるという論法は、我ながらかなり乱暴であるというのに、今回のはさらにかなり多くの仮定に基づいた結論ですので、間違っている確率が高いです。というわけで軽~く読み流して頂けると幸いです。(要するにあまり自信がないのです♪)

 さて、もう1つ残っている謎。やっとの思いで生成したローザミスティカを、何故わざわざ7つの欠片に分け、7体もの小さな人形に命を吹き込んだのでしょうか。以前にも考察したとおり、ローザミスティカを全部丸のまま使えば、1体の等身大の人形を造れたでしょうに。確かに、様々なタイプの美少女に囲まれたり囲ったりするのは男の夢(♪)ですが、亡き愛娘を求めた続けたデカルトも(実話)、妻に裏切られたカリオストロ伯爵も(実話)、たった一人の特別な、そして理想的で完璧な女性を、望んでいたのではないかと思うのです。

 雪華綺晶の説明によると(原作のPhase 34)、人形師ローゼンは第6ドール・雛苺に不満が残ったために第7ドール・雪華綺晶を「実体を持たない人形」として造りました。このことから、7体のドールズは人形師ローゼンの試行錯誤によって1体ずつ造られた様子がうかがえます(厳密には翠星石と蒼星石だけは「同時」に造られたと考えられます)。

 また、真紅の説明によると(原作のPhase 13)、人形師ローゼンは次々とドールズを造ったものの、「ついには7体作ってもダメだった」から「悲嘆に暮れて姿を消し」ました。何故「7体」なのでしょうか。第7ドール・雪華綺晶でもアリスに届かなかったとしても、第8ドール作りを諦める理由があるとすれば、それは、新しいアイデアの枯渇ではなく、絶対に必要な材料を使い切ってしまったからだと思われます。

 即ち、「先ず7体のドールズがあって、それからローザミスティカを7つの欠片に分けた」のではなく、「先ずローザミスティカが7つの欠片に分けられ、それから7体のドールズを作った」のだと結論出来ると思います。

 結局、ローザミスティカが7つの欠片に分けられた理由が事故だったのか、または過去に考察したように「7つの美徳」になぞらえた意図的な狙いがあったのか、ここではこれ以上のことは分かりませんので先に進みます。

 人形師と錬金術が協力して生み出した7体の薔薇乙女全てがアリスに届かないままにローザミスティカを全て使い切ってしまったという「大失敗」に終わったとき、両者は決別したのではないかと想像します。人形に愛情を注ぐ人形師なら、たとえ生み出した娘たちが不完全であっても、長い年月の間に数多くのマスターと触れ合うことで究極の少女に近付くまで成長することを望むでしょうが、その一方で、ローザミスティカの生成に心血を注いだ錬金術師なら、貴重なローザミスティカを不完全な人形達から回収して、より完璧な別の人形で人工人間製作実験を続行したいと望むであろうからです。

 錬金術師にとって幸運なことに、第7ドール雪華綺晶を造った時点で人形師は既に「幻」(恐らくは魂だけの存在、もしくはnのフィールドに取り込まれた存在?)になっており(原作のPhase 34)、薔薇乙女たちとは連絡が取れない状態にありました。したがって、錬金術師は人形師の代弁者を装い、薔薇乙女たちに対して情報操作を簡単に行うことが出来た筈です。つまり、「仲良く殺し合って、全てのローザミスティカを集めたら、その生き残った唯一のドールはアリスへと孵化出来て、大好きなお父様に再会できますよ」、と。

 長い長い努力の結晶であるローザミスティカを提供したラプラスの魔が、薔薇乙女たちの全てが失敗作であったことで裏切られたと感じ、その復讐心が彼女らに対する嗜虐的衝動を生んだなら、この悪趣味なアリスゲームは実はラプラスの魔自身が観戦を楽しむ為の壮大なる遊戯なのかも知れません。しかし、こんな非建設的で、不健康で、何より不確定な遊びに、天才的錬金術師が長い年月にわたって興じるとも思えません。

 大体、ラプラスの魔の目的がが単にローザミスティカの回収だけなら、7体の薔薇乙女を自分で殺して回れば良いのです。それをせず、「7人の薔薇乙女が一斉に目覚め」、さらに姉妹同士で殺し合うバトルロイヤルを始める気になるのを待っていたのなら、それなりの理由があるはずです。

 ここで、先程の謎に戻ります。理由はどうあれ7つの欠片に分けられたローザミスティカを元の1つに戻す術を、人形師はもちろんのこと錬金術師も知らなかったのではないでしょうか。知っていたなら、7つの欠片に分かれたローザミスティカを、最初から元に戻していたでしょうから。しかし、何故か薔薇乙女たちにはそれが出来ます。原作のPhase 9で真紅がはっきりと証言しているのです。
真紅「1/7の欠片は1戻さなければならない、だから私たちは戦うの」
原理は不明ですが、薔薇乙女たちのアリスゲームこそが、7つの欠片に分かれたローザミスティカを元の1つに戻す唯一の方法だと考えられるのです。そしてこれなら、錬金術師・ラプラスの魔が数十年、またはそれ以上の長きにわたって待ち続ける価値がある筈です。

 水銀燈は、原作のPhase 29で「ローザミスティカは意志をもった魂のかけら」であると証言しています。いまさらながら考えてみれば、1人の薔薇乙女の中に2つのローザミスティカが別々に存在していたら、それは人間にとっての二重人格者に近いのではないでしょうか。しかし、蒼星石のローザミスティカを入手しても、水銀燈は水銀燈のままです。また、雛苺のローザミスティカを受け入れた真紅にも変わった様子はありません。何を言いたいかというと、水銀燈と真紅のそれぞれの体内では、2つのローザミスティカが融合している可能性があると思われるのです。

 つまり、薔薇乙女のローザミスティカは、姉妹から受け取ったローザミスティカと融合し、その繰り返しで、7つの欠片全てを集めた薔薇乙女の体内には、生成時と同じ大きさのローザミスティカ1つに戻っている、という具合です。

 水銀燈が横から奪ったローザミスティカを、元の持ち主である蒼星石は翠星石に譲りたいと考えていました。水銀燈が言うように、蒼星石のローザミスティカに拒まれているから何時まで経っても翼が直らない、という解釈も間違ってはいないと思いますが、もしかすると水銀燈の体内ではローザミスティカの欠片同士の融合が不完全で、それが原因なのではないでしょうか。

 また、真紅はくどいくらいにその意思を確認した上で雛苺のローザミスティカを受け入れました。その結果、真紅には特に副作用は現れていないようです。真紅の体内ではローザミスティカが綺麗に融合したものと思われます。

 では、ラプラスの魔が望むとおりにアリスゲームが進み、最後の1体の薔薇乙女が全てのローザミスティカを集め、融合に成功し、元の1つのローザミスティカが甦ったら、それで「究極の少女・アリス」になれるのでしょうか? 錬金術師の立場から言えば、少なくとも神業級の職人である人形師・ローゼンが作った完全なる人形に、完全なるローザミスティカが合わさっているのですから、当初の究極の人工人間の条件は揃っている事になります。それが人形師・ローゼンにとっての究極の少女かどうかは分かりませんし、なによりアリスゲームを制した薔薇乙女本人が納得するかどうかも大いに疑問です。せめて、錬金術師・ラプラスの魔にとっての究極の少女に惹かれて、人形師・ローゼンが姿を現し、生き残った最後の薔薇乙女との再会を実現して欲しいものです。ラプラスの魔が、甦った完全なローザミスティカだけ回収して、折角生き残った薔薇乙女まで捨てでもしたら…なんて考えたくもありません。

 以上の仮説をまとめると、
・ローザミスティカが7つの欠片に分かれた原因は一切不明ですが、その数に合わせて薔薇乙女たちが作られた。
・ローゼンメイデンシリーズのドールズには、7つの欠片に分かれたローザミスティカを、お互いに奪い合い自分の体内に取り込むことで、欠片同士を融合させる機能が備わっているが、その原理は一切不明。
・アリスゲームとは、ラプラスの魔がローザミスティカの欠片を元に戻すことを目的に、薔薇乙女たちに行わせているバトルロイヤル。
・アリスゲームの勝者は、ローザミスティカを割れる前の状態に戻すことは出来ても、人形師・ローゼンに再会出来る保証は無い。

 以上、かなりぶっ飛んだトンデモ仮説になってしまいましたが、アリスゲームの正体について1つの可能性を提示させて頂きました。ただし、この設定は、アニメ版には適用出来ません。水銀燈が倒れた際、水銀燈と蒼星石のローザミスティカは融合しておらず2つのままで、しかもそれぞれ真紅と薔薇水晶に向かって行ったからです。原作版とアニメ版は別物として捉えるべきなのですが、こういった根本的な設定が食い違うのは残念な気がします。つまり、間違っているかも知れない、と(言い訳)。しかし、最後にラプラスの魔が蒼星石と雛苺のものと思われる2つのローザミスティカを手にしていた場面は、彼の目的が2/7まで達成されたことを暗示しているような気もするのです。
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コメント

相変わらず緻密な考察ですね、舌を巻いてしまいましたw

お父様が何故、ローザミスティカを敢えて7分割し、
アリスゲームで、再度一つになるようにし向けたのか? 
確かに、最初から分割せずに、人形に与えれば、
いきなりアリスが誕生するはず、何故そんな、
まわりくどい事をしなければならなかったのか…

その辺の理由を、人間の魂が、創造主によって造られた事情と
対比して考えてみたことがあります。

創造主が全知全能なら、どうして人間を完全なる善的存在として
創造せずに、善悪の間で迷い、苦悩する存在して生み出したのか…

言うまでもなく、"善" は "悪" の対立概念ですが、
裏を返せば、"悪" を認識できなければ、"善" も認識できない。
だからこそ、悪を選択する "自由" を人間に与えた。

即ち、薔薇乙女達の創造主であるお父様も、
最初から完全なアリスを創造することは、出来なかった、と言うより、
アリスは、アリスをめぐるドールたちの苦悩の果てに、初めて誕生する。

薔薇乙女はアリスとしては決して生まれない、アリスになるのだ…
〇〇とか〇〇とか〇〇とか…
まず、この文を読んで自分が真っ先に思い付いたことは、心理学の「人間発達学」もしくは「発達心理学」という、“心の成長過程を研究対象とする学問のキーワードが、暗示されているだけで直接的に挙げられていないなあ~ ということです。
以降、話は順序がかなり前後しますが、どうかご容赦。

>北斗の拳
ラオウ外伝スペシャルの、確か特集第一段でしたっけ? 自分も読みましたが、何せ立ち読みだったので、記憶が…(汗)

>錬金術(とか、それ関連)の定説
自然科学的には確たるものとなっておりますが、神秘系の方面では… 数多くの曲解が随分と以前(100年以上とかね)から存在しているし…

また、ローザミスティカがまず“7つの欠片になった”ので… という下りは、間違い無いでしょう。かなり前に出た、「ラプラスの魔=ローザミスティカ生成者」にしても信憑性は高いです。 … な なのに… (お゛)
>アニメ版
…なんでじゃあぁあぁぁぁ!!!!  …って、まだ観てない奴が言うのも何なのですが… あれはちょっと…と、誰でも思いますよねぇ~

…言いたいことは他にもまだあるのですが、実は考えが未だしっかりまとまっていないので、また後で改めて…
きょうは、ラプラスが翠へラプラスの目覚めに達成されたみたい…
したがってきょうらぷらすはラプラスと翠へアイデアへ仮定ー!
しかし翠に乙女を適用したかった。
またきょうラプラスの、考察したかったの♪
すごく関心します!
弓月水晶様の考えがすごくて…なんだか感動します。もし「お父様」が二人だとしてそれが決別したのならアニメ(別物だとしても)のラプラスの魔と槐が手を組んだ理由も一致する気がします。(さらに別のコメントに内容がつづきます・・・連続ですみません)
皆さん、頭よすぎですぅ。 
ついていけんですぅ。
(なぜか翠語) らぷらすに人参1本(?)
何となくですが、実はローゼンもラプラスに利用されていたのでは?とも思えます。理由は、
恐らくローゼンの意匠が表れていると思えるのが水銀燈だけな気がすること
ローゼンにとっては双子を創る意味がない、まして実体のない物など、人形師としての意思とはかけ離れているのでは?と思えること
何故か都合良く攻撃能力、その他能力を有している
こんな風に考えると、究極の少女を求めるローゼンに、アリスゲームを求めるラプラスから話を持ちかけ、ローゼンの求める物は既に水銀燈で満足されていたが、人形師としての欲求をラプラスに利用された…
と、これまた物騒な推測も出来てしまいます。
が、さすがにこんな事は無いと思います、というかあってはならんですね(笑)
話半分のつもりが思いっきり真正面から突っ込んでいってしまいましたwすいません。
ローゼンは、ちょいとばかり少し茶々入れを・・・
チbe さん、少しばかり気になったことがあったので・・・

>ローゼンの求める物は既に水銀燈で満足されていたが、人形師としての欲求をラプラスに利用された…
 これは、恐らく「人形師という“職人”としての“性(さが)”をまんまと突かれ、利用された」と言うのが正しいのかな・・・? と思いまして・・・(一応補足のつもりなのですが)

・・・失礼。 それでは・・・
>「人形師という“職人”としての“性(さが)”をまんまと疲れ、利用された」と言うのが正しいのかな・・・? 
Verdazuri-Hgさん、ご指摘ありがとうございます!
仰る通りです、できるだけ簡潔にすることばかりに気をとられていました、以後気をつけます!
レスが遅くなってすみません~

真紅命さん、
>人間の魂が、創造主によって造られた事情
うおぉ、さすがは真紅命さん、深いです…。
以前から不思議だったのですが…真紅命さんって一体どんなお方なのだろう…??

Verdazuri-Hgさん、
>心理学の「人間発達学」もしくは「発達心理学」
う~ん、こちらも初めて聞く言葉です…。
勉強してきます~♪

和姫さん、
>ラプラスの魔と槐が手を組んだ理由
そう言われてみれば、アニメ版ラプラスの魔の本音は、槐の目的意識のさらに上にあって、上手いこと利用してましたね~。

くんくんMAXさん、
>皆さん、頭よすぎですぅ。
全くですぅ。私も勉強させて頂いてますぅ~♪

チbeさん、
>ローゼンの意匠が表れていると思えるのが水銀燈だけな気がする
他の6体と違って、水銀橙には「影」がありますからね~ それも彼女の魅力なのですが♪
>ローゼンにとっては双子を創る意味がない
確かに、翠星石と蒼星石は、「アリス」候補というよりも、純粋に「夢の庭師」として作られた気もします。ローゼンは自分自身の悩みを解決してもらいたかったのでは? とか。
>実体のない物など、人形師としての意思とはかけ離れている
「実体を持たないドール」って、実はその概念を未だにちゃんと理解出来ません…(汗)
>水銀燈の体内ではローザミスティカの欠片同士の融合が不完全で、それが原因なのではないでしょうか。
たしかにそう言えますね。となると「アリスゲームの進め方」なんてルールもありそうですね。水銀燈はまずこの薔薇乙女から倒すべきだった!とか。
うーん色々面白い仮説が出てくるなぁ~^^
念のため、申し上げときますけど、
ボクには宗教的な背景は、まるでありません。
宗教と聞くと、慌てて逃げ出してしまうタイプです。

もともとは理系で、理屈っぽくて、唯物論を自明の理と考え、
物理学者が一番偉いと思い込んでましたw

人間の意識などは、脳細胞の影に過ぎず、注目に値しない
と考えてたんですよね。だから人間の自由意思など、
理論的にはあり得ない、自由と感じるのは錯覚に過ぎない、
まして魂の存在なんて、そんなヨタ話はよしてくれと…

でもある本との出会いが、その考え方を打ち砕きました。
人間の脳が物理法則に従いながらも、自由意思を保持する
可能性が示唆されてたんですよね。

その後、思考と迷走を重ね(といっても大したことないですがw)
やっぱ肉体とは独立して、精神(魂)が存在すると考えたほうが、
自然だと感じるようになって来て……(中略)……そんな時、
ローゼンメイデンとの出会いが、心に深く染みたんですよね~ 
本当に素敵な世界観だなー、美しい詩のようだなー、…もう、
うっとりしちゃって、真紅様可愛いし… …で、真紅命!(笑)

(そういや、和姫さんのコメントには、ボクも感心したんですが、
 弓月教授と周波数がバッチリ合いそうですね、
 教授のいい研究助手になれそうです!)
オーシャンさん、
>水銀燈はまずこの薔薇乙女から倒すべきだった!とか
そうか! そうですよね、元々隣り合っていた欠片同士でないと、融合出来ませんものね! すると水銀橙にとっては、最初に蒼星石のローザミスティカを入手してしまったのが不運だったのかも知れません…。
>仮説
はい、あくまでも「仮説」ですので、間違っていることが判明してもどうかお手柔らかに~~♪

真紅命さん、
詳しくご説明頂きましてありがとうございます~♪
失礼ながらますます親近感を抱いてしまいました。
>弓月教授
前よりもっと恥ずかしいです~~(汗)

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