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ローゼンメイデンとローゼンクロイツ・その2、または「2人の父親」仮説

 前回、ローゼンクロイツとサンジェルマン伯爵について述べましたが、この2人は錬金術の方面に長けています。つまり、ローゼンメイデンという人形に命を吹き込むローザミスティカに関係する思われます。では、ローゼンメイデンの本体、人形の体についてはどうでしょうか。

 これらはどちらかと言うと、原作のPhase 28に登場する「お偉い哲学の先生」ことデカルトやカリオストロ伯爵の方が詳しそうです。なにしろ、デカルトは実際に「幼くして亡くなった愛娘に見立てた等身大の人形を可愛がり、『鞄に入れて』一緒に旅をした」ほど人形に執着した実在の人物であり、また同じく実在したカリオストロ伯爵は獄中で人形ばかり作って気味悪がられる様子が描かれています。

 しかし、ここで矛盾が生じます。サンジェルマン伯爵とカリオストロ伯爵は両方とも実在の人物で、しかも18世紀のフランス革命前後に「同時に」存在したのです。カリオストロ伯爵がサンジェルマン伯爵の弟子であるという噂がまことしやかに囁かれるほどです。したがって、両者が共に「お父様=人形師ローゼン」(またはその前世)であることは不可能なのです。

 すると、こんな仮説を立てたくなります。つまり、ローゼンクロイツとサンジェルマン伯爵はローザミスティカの生成を担当し、デカルトとカリオストロ伯爵は人形作りを担当した、と。

 この仮説では、「お父様」=「人形師ローゼン」=「デカルト」=「カリオストロ伯爵」となります。なお、ここでの等式は同一人物ないし生まれ変わりを意味します。では、「ローゼンクロイツ」=「サンジェルマン伯爵」は誰でしょうか。ローザミスティカに執着して、人形そのものに対してはあまり愛情を感じさせず、錬金術のように不思議な力を操る人物と言えば…その正体は「ラプラスの魔」ではないでしょうか。

 「ラプラスの魔」=「ローザミスティカを生成した錬金術師」=「ローゼンクロイツ」=「サンジェルマン伯爵」。こう仮定すると、「錬金術師対人形師」という構図が浮かびます。両者が対決する構図とした理由は、アリスゲームにあります。

 アリスゲームの矛盾点、即ち「ローゼンメイデン7姉妹の中から究極の少女・アリスを選び出す」という目的と、「ローゼンメイデン7姉妹が殺し合ってお互いのローザミスティカを奪い合う」という手段とが、どう考えても合致しないという謎を考えると、実は2つの相反する価値観が無理矢理合わさったものだと解釈するほか無いのです。人形師ローゼンと錬金術師ラプラスの魔の関係は未だ不明ですが、人形師が目的、錬金術師が手段を司っていると考えるのが自然ではないでしょうか。

 人形師の究極の目標は、人間に限りなく近い人形を作り出すことであろうことは想像に難くありません。また、錬金術師の究極の目標は、単に他の金属を金に変える事ではなく、究極の物質・「賢者の石」の生成であり、また、究極の生命体・人工人間「ホムンクルス」の製造でもあったそうです。漫画「鋼の錬金術師」に登場するホムンクルスとは違い、本来の意味でのホムンクルスは、ガラス管の中で作られ、そこから出たら消えてしまう不安定な霊的存在であるという説があります。では、生きてはいるが体の無いホムンクルスと、見た目はまるで生きているようでも命の宿っていない人形とを合体させれば、人工的な人間が出来るのではないでしょうか? 両者を結びつける為に賢者の石が必要となり、そしてこの賢者の石をサンジェルマン伯爵はローザミスティカ(=聖母マリア、「神の子」を生む者)という暗号で呼んだ…こう考えると、一応全ての辻褄は合うように思えます。人形師ローゼンと錬金術師ラプラスの魔の目的意識は見事に一致し、お互いに全面的に協力してローゼンメイデンシリーズのドールズを生み出した、と考えられるのです。

続けちゃった…
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コメント

あう! またまた勉強になるですぅ、で、でも、なり過ぎるですぅw
ボクの認識許容量を超えてしまいました… 
だけど、弓月先生、続きも読みたいで~す、え~ん(…壊れた)
完全に「神学」を超越した話題だ!??
俺の理解の範囲を、完全に越えていった…

神学とか神話や宗教学,心理学といった類の体系的な学問領域と、自然科学というあたりの関与するような範囲までなら、何とか対応できますが… 話がより“歴史と人物”のトピックスの方に向かうと、全くと言っていいほど興味を持っていないもので…(←人はそれをゲームオタク又はファンタジー系漫画オタクと呼ぶ。 …むしろ願ってもなく嬉しいことだったり(爆) )

しかも、錬金術そのものやホムンクルスなど、未だ“記録(又は証拠)不十分”の類に分類され、諸説ある,「西洋史+人物史+神秘(学)」の方面は… こんなことを言うのもなんなんですが、科学的見地からの定説と言えるものはあるのでしょうか?(全然知りません…(汗) )

“その手”のマンガばっかり読みすぎていると、こんな偏りのあるかなりズレた人文系の知識バランスになるのでしょうな~… でも、面白いし(←何がw (勿論、ゲームとかマンガとかw) )
 話は関係ないけど、「ゼロ -The Man of Creation-」の中では、マスターピース・コレクションの「フロイトの盲点」という、依頼者の企みを看破するという極めて心理戦的な作品集が一番好きだったり。
…失礼しました
ボクは弓月先生とは、部分的にちょっと違う解釈をしてます。

原作の世界では、お父様こと人形師ローゼンは、不老不死ですよね。
つーことは、自分だけが歳を取らずに、まわりで子供や孫までが、
年老いて、バタバタと先立って行く… これ程堪える事はないでしょう。

自分と同じ時間を生きる相方の存在を、切望するのが自然だと思えます。
ですから、人間に限りなく近い人形を作り出すことが目標というより、
自分と同じ不老不死の存在を作り出そうとしたと解釈してます。

で、どうせならやっぱ美少女の方がいいかな~(笑)なんて思い、
あれこれ造っているうちに、7体も出来上がってケンカを始めちゃった。
収拾がつかなくなり、お父様はトンズラ… …スイマセン、
自分好みに物語りを引っ張ってしまいましたw

それと、話は戻りますが、後付は決して否定的に捉えるべきじゃない
と思いますよ。天才はみんな後付です。アインシュタインはその典型。
少年時代に、光の速さを超えるものなどあり得ない、と直観し、
その後10数年かけた "後付" の成果が相対論です。

ボクは、ももたね先生に、天才と同質の後付を感じます。
それに、始めから理路整然と組み立てられた物語には、
得てして、生命感が失われているものです。

…あ、いけね、もう寝なくてはw
真紅命 さんへ

>で、どうせならやっぱ美少女の方がいいかな~(笑)なんて思い、
あれこれ造っているうちに、7体も出来上がってケンカを始めちゃった。
収拾がつかなくなり、お父様はトンズラ… …スイマセン、
自分好みに物語りを引っ張ってしまいましたw

 この、私がかつてかなり前に書いた小説も、元はといえば同類の考えがネタ元になっていたり・・・(URL先、注:直リンクです) かなり過去の物となり、お蔵入りに近い状態となっておりますがw

 ・・・そろそろ、“潜伏期間を解除”したいなあ~と思っているところなのですが・・・(汗)
すごいです!何がすごいって、
サンジェルマン伯爵は、どこかのお偉いさんに「彼は何でも知っている」とか言われていたり、フランス革命を予言したらしく、
ラプラスは、「未来を予測できる悪魔」とか、薔薇乙女元ネタ調査結果報告書には「全てを知る存在」と有りました。
この二つ、ピッタリじゃないですか!昨日一夜漬けで調べた甲斐がありましたよ!

でも、弓月水晶さんの推論の通りだとすると、ラプラスもまた生みの親と言うことになりますよね、なのに真紅には相手にされず、喧嘩は売られるは、果ては苦手とまで言われ…
ああ、なんて報われないラプラス…(これも推論の通りなら、気にもとめてないでしょうが)、
何かTVドラマにありそうな親父の典型みたいになってる気がしますね(笑)
自分の考えた恋愛説よりよっぽど最もらしい意見ですね^^
恐れ入りましたw
多分それが正解でしょう^^うんw
真紅命さん、
>まわりで子供や孫までが、年老いて、バタバタと先立って行く…
確かに、それは耐えられませんね~。「ポーの一族」や「人魚の森」を思い出しました…。
>後付は決して否定的に捉えるべきじゃない
心強いお言葉です!! アインシュタインの話はビックリしました。
>始めから理路整然と組み立てられた物語には、得てして、生命感が失われているもの
そういえば、最近「北斗の拳」の作者が同じ事をおっしゃっているのをどこかで見ました。だから自分の作品には矛盾が出やすいとか辻褄を合わせるのが大変だとか(笑)
>弓月先生
それは恥ずかしいので勘弁して下さい~~~

Verdazuri-Hgさん、
>(錬金術の)定説と言えるもの
「鋼の錬金術師」などのおかげか、最近の錬金術ブーム(?)で専門的な本を何冊か立ち読みする機会があったのですが、錬金術の研究家の間ではある程度の「定説」が出来ているように感じました。もっとも、私自身ちゃんと理解できているとはとても思えませんが(汗)

チbeさん、
>なんて報われないラプラス…
そうですね~、でも私の仮説の中ではどんどん悪役にされています…(間違ってたらホントごめんなさい~)。でも、ああいう不思議な台詞のキャラって、本当は私大好きなんですよ~。ブログペットの名前にも使わせて頂いてます。

オーシャンさん、
>正解
いやいや、まだまだ分かりませんよ~、私も思いっきり自分の趣味に走った仮説を立ててますので(汗)
実は、薔薇乙女研究掲示板のオーシャンさんの書き込み[44]その他に対するレスとして書き始めたのですが、あまりに長くなり過ぎてしまったので3部に分けてブログの記事にしてしまいました、すいませんです…。

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